日曜日, 8月 29, 2010

秘湯へ

昨日の花火の興奮も冷めやらぬ今朝、ホテルでの朝食を済ませたらまたもやレンタカーで田沢湖方面へ逆戻り。男鹿(おが)半島の観光も案として挙がったのですが、海よりも温泉気分を優先。5月は和倉、6月に有馬、7月は皆生温泉と、このところ毎月の温泉巡りが恒例化しつつあります。向かった先は、田沢湖からさらに山の奥に入ったところにある、乳頭温泉郷。乳頭山麓にある七つの宿がそれぞれ独自に源泉を持ち、それぞれの泉質は多種多様だそうです。七つの湯は、鶴の湯、妙乃湯、黒湯温泉、蟹場温泉、孫六温泉、大釜温泉、休暇村乳頭温泉郷。
まずは一番有名な、鶴の湯へ。乳頭温泉郷の中で最も古い歴史を持ち、秋田藩主の湯治場だった由緒ある温泉らしい。秘湯のはずなのに、曲がりくねった小道を向かう車が何台もあり、辿り着いた駐車場にも車がいっぱい。ここもIRISのロケ地となったせいか、温泉好き以外の観光客も押し寄せているようです。風情のある茅葺き屋根の長屋は、お殿様が湯浴見に来た際に、警護の武士が詰めた本陣で、今は宿のお部屋になっています。ちょっと覗いたところ、囲炉裏が設えてあって雰囲気は満点。もちろん、暗ーもテレビも、何にもなさそうですが、なにせ秘湯ですからね。鶴の湯の中にも、黒湯(子宝の湯)・白湯(美人の湯)・中の湯(眼っこの湯)の3つがあり、見た目はいずれも白濁していて、硫黄の香りがしますが、それぞれ泉質が異なる様子。それぞれに内風呂があり、黒湯は女性専用の露天風呂、中の湯には混浴露天風呂がありました。内風呂は狭く、蛇口もシャワーもなく、本当に湯治に浸かるだけという作りになっています。比較的広い、黒湯の露天風呂に入って来ました。秘湯と呼ぶには程遠い、イモ洗い状態でしたが・・・。
なんだか秘湯気分を削がれて、長居する気がなくなったので、早々に次の湯へ。
温泉郷の中で最も奥にある、ということで人も少ないだろうと期待して、黒湯温泉へ。同様に山の小道を入ったところにあります。ここは随分と人が少なかったです。源泉地が宿の横にあり、沸々と温泉が湧き出す様子が見られます。こちらは男女別れて、内湯と露天風呂があり、内湯の浴槽も広め。鶴の湯と比べると、少し白く濁っている程度で細かい湯の花がたくさん浮いていて、湯の色は青白く見えました。
露天風呂の温度はやや高めで、源泉は高温過ぎるので、水を混ぜて温度調節をしているらしく、温泉に浸かっている間に係りの人が温度を確かめに来ていました。露天風呂の横には打たせ湯があり、かなり強めの圧力でマッサージ効果は抜群。
ゆったり温泉を楽しむ余裕があり、黒湯温泉出秘湯の印象は挽回されました。ちょっと小腹も空いたので、温泉卵(しっかり固ゆで、硫黄の効果でからは真っ黒な茹で卵でした)を食べて一息。
時間的にも体力的にも、もう一か所くらいなら行けるかなぁ、ってことでそこから徒歩で孫六温泉に下りてみました。孫六温泉は黒湯温泉から橋を渡って、川の向こう側にありました。
遠くに見える宿の風景は、昭和、いえひょっとして大正、明治くらいから変わってないのかも、と思わせます。ここには、内風呂はなく(宿泊客用には別にあるようでしたが)、川に面した女性専用の広い露天風呂があります。ちょうど先客の一行が出てしまったので、貸し切り状態。お昼時で、太陽が高いこともあり、さんさんと日が差して眩しい上に、お湯の温度も高くて、最初はヒィヒィ言いながら浸かりました。
人がいないので、露天風呂の様子もパチリ。
写真の下の部分が温泉、上は隣の川です。実際は露天ぶろの方がかなり高台になっていますが、良く見ると来る時に渡ってきた橋から露天風呂の端の方は丸見え。ま、見られて騒ぐほどのもんでもありませんし、見る方も見せる方も犯罪だよね、と話しつつ暑さで長くは浸かっていられないので、半身浴を楽しみました。
ちょうど次のお客も入ってきたので、帰り支度を始め、乳頭温泉に別れを告げました。そして、また車で田沢湖まで戻り、そこから新幹線に乗り込んで、東京経由で帰りました。帰りの車内で、自分の体から立ち上る硫黄臭にたじろぎつつも、心地よい揺れで爆睡してしまいました。
秋田、一部分しか行ってませんが、いいところでした。東北、まだまだ自分にとっては、未開の地です。お祭りなんかにも興味があるし、また旅行したいなぁ。

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