日曜日, 10月 31, 2010

マタギ

朝起きると、昨日よりも晴れ間が見えて明るい空でした。カーテンを開けて、窓の外に、とある動物の姿を見つけた先輩が、驚きの声。
←な~んと、日本ザルがご家族連れで登場です。写真に撮れたのは数匹ですが、子ザルも含めて10匹近くはいたのではないでしょうか。悠々とロッジの敷地内の道路を闊歩していました。
今日は、先輩が手配してくれたマタギガイドに連れられて山歩きのツアーへ。
軽四に乗って、お出迎えに現れたマタギの工藤さんは、フリースジャケットにセッタ履きという軽快な出で立ち。
その軽四に乗り込んで、再び津軽峠へ向かいました。そこからの眺めは昨日より色鮮やか。
夕方の飛行機で大阪に戻るという時間制限があるので、マタギさんがお勧めしてくれたのは、津軽峠から高倉森への往復トレッキングでした。雪の後で、足場が悪いということで、マタギさん持参のスパイク付きの長靴に履き替えて出発。
今日の岩木山は、頂きに雲の帽子を被っています。これもまた、風情のある眺め。
マタギさん、私、先輩という順で所々雪解けでぬかるんでいる山道を歩きます。高低差があまりなく、楽なコースということでしたが、普段運動不足の私には少々キツイ所もあり。
でも、息が上がってしんどくなってきたなぁと思う要所要所で、マタギさんが休憩がてらに立ち止まって、白神山地の成り立ちや植物、動物について話してくれるので、いいペースでした。
そこで聞いたマタギのお話。マタギの仕事はてっきり冬のもんだと思ってましたが、4月末から5月の連休あたりがクマ打ちのシーズンらしい。しかも、散弾銃でなくライフルで狙う、とたまたまフリースジャケットのポケットに入っていた空の薬莢まで見せてくれました。ちなみに、ちゃんと射撃場に通って練習するそうです。
こちらは、道中に見つけたブナの実。イガイガの殻に実が二つ入っています。日本ザルやクマの大好物だそうで、こちらの実は虫が付いていたらしく食べられずに残っていたのだそう。ブナは毎年実をつけず、5-6年に1度らしい。木によって実を付ける年が違うので、豊作の年もあるようですが今年はどうやら少ないようです。
目指した高倉森は、標高829m。話を聞きながら休み休みで3時間弱ほどの道程でした。
少し開けた場所で、昼食のお時間。宿で用意してもらったおにぎり弁当と、マタギさんが持参してくれた菊の花のお浸し、その場で作ってくれる天然なめこの入ったお味噌汁、というメニュー。
青森では、この時期菊の花をよく食べるそう。刺身のツマなんかに使われるものとは違って、花びらが2cmくらいもあるもの。なんとも言えない香りと、サクサクした食感が新しい。早速帰りに立ち寄った、道の駅で買って帰りました。
この山歩きのコースは、世界遺産の緩衝地域の間際に設定されているので、ほぼ手つかずの状態のブナ林のなかを歩くことが出来、核心地域の森を眺めることが出来ます。マザーツリーに負けないほどの樹齢の木や、美しい白肌のブナの木々に癒された旅でした。
美しいブナの姿をお楽しみくださいませ↓

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